一般診療
一般診療
当院では一般内科診療、各種外科手術などを行っています。痒みや発赤といった皮膚の異常や、よく下痢をするといった消化器症状、運動器および神経症状、咳が増えているなど日常生活でのどんな些細なことでもお気軽にご相談ください。ご自宅での爪切りや肛門腺絞りといった日常ケアが難しい場合にもお気軽に当院をご利用ください。
このような症状が見られたら、皮膚病の可能性があります。
動物病院では皮膚病は多くみられる病気の一つです。
よくある病気として、膿皮症やアトピー性皮膚炎があります。
膿皮症は「ブドウ球菌」という皮膚の常在菌が異常繁殖し、表皮や毛包に感染を引き起こすことが原因に挙げられます。
その他にも皮膚バリアの低下、内分泌疾患(ホルモンの病気)、脂漏、角化異常など様々な原因があります。
細菌が繁殖しやすくなる高温多湿の時期に、見た目はフケを伴う円形の脱毛が一番の特徴です。他にもかゆみや、皮膚の赤み、発疹などもよくみられます。
アトピー性皮膚炎とは、さまざまなアレルギーと皮膚バリアー障害によって引き起こされる皮膚炎です。
皮膚や毛の異常は原因が様々ですので、まずはお家での状態をお伺いし、身体検査や血液検査及び細胞診などを行い、原因を特定して治療をご提案します。
このような症状が見られたら、泌尿・生殖器科の病気の可能性があります。
泌尿器疾患も動物病院にて多く見られる病気になります。体質などの問題により結石などができてしまうことで膀胱や腎臓に炎症を起こし、時にはばい菌感染を引き起こしてしまうこともあります。また泌尿器系の病気の中には男の子に多く見られる尿道閉塞といった緊急性が高い疾患もあります。1日様子を見て…と判断せずにお早めにご相談ください。
このような症状が見られたら、眼科系の病気の可能性があります。
ワンちゃんでよく見られる眼科疾患は角膜の傷です。
ワンちゃん同士の喧嘩や遊んでいるときに何かにぶつかったなどで眼の表面角膜に傷ができてしまいます。
角膜の傷以外にも結膜炎やぶどう膜炎、ドライアイや緑内障などがある場合があります。
これらの疾患により目の痛みや痒みでどこかに目を擦ったり、足で掻いたりすることで角膜に傷ができることもあります。
それ以外にも、糖尿病による白内障や腎不全による眼圧の上昇など目から基礎疾患が見つかることもあります。
ネコちゃんではネコ風邪による結膜炎や角膜炎が見られることが多いです。
病気によっては生涯にわたって点眼が必要なこともありますので、目の充血、涙が多い、片目を閉じるなどの症状がみられたらすぐに受診してください。
このような症状が見られたら、循環器系の病気の可能性があります。
ワンちゃんによくある病気として僧帽弁閉鎖不全症があります。
僧帽弁閉鎖不全症は、特に高齢の小型犬に多く、診察時に「心雑音があります」と言われるほとんどの原因が僧帽弁閉鎖不全症です。
治療では、病気のステージと症状に合ったお薬を毎日飲ませることが必要となります。
この病気では投薬を開始して「元気になったから薬をやめる」ということができません。止めてしまうと薬で負担が軽減していた心臓に一気に負荷がかかってしまい、リバウンドを起こしてしまいます。基本的に治ることのない病気ですので、予防や早期発見が重要です。手術による治療法もありますので詳しくお聞きしたい方はお尋ねください。
ネコちゃんによくある病気として肥大型心筋症があります
肥大型心筋症とは猫の心臓病で最も多く、症状や心雑音が全くなくても罹患していることのある病気です。生後数ヶ月から高齢までどの年齢でもなり得ますが、大型種の猫に多いと言われています。
機能低下を起こした心臓は「心筋を増やす=心肥大」することで心臓の働きをカバーしようとしますが、筋肉がありすぎて動きづらい状態になり心筋の機能改善にはなりません。機能の改善がないので心筋はさらに肥大して、といった悪循環に陥ってしまいます。肥大型心筋症が進行し心不全や不整脈を合併するためそれらを抑える治療が必要となります。
このような症状が見られたら、運動器疾患系の病気の可能性があります。
よくあるものとして椎間板ヘルニアが多く見受けられます。背骨と背骨の間のクッション材になる椎間板が肥厚したり、椎間板の髄核という中身が飛び出すことで脊髄神経を圧迫し痛みや神経症状が引き起こします。
外傷でよくある症例として骨折や股関節脱臼などがあります。骨折は高い所からの落下などの外傷で起こります。また子犬の時期やトイ・プードルやイタリアン・グレーハウンドといった四肢の細い小型犬ではローソファなどの高くないところから飛び降りただけでも骨折することがあります。骨折した場合、直後から折れた足を痛がり地面に足をつけなくなり、足を挙げて地面に着くことができないなどの症状が見られます。骨折したまま動いてしまうと悪化してしまう恐れがあるため病院でレントゲン検査をし、緊急的な固定をします。手術が必要となることが多いです。
このような症状が見られたら、内分泌系の病気の可能性があります。
よくある病気として副腎の疾患や甲状腺の疾患があります。
副腎皮質機能亢進症(クッシング病/症候群)は犬に多い内分泌疾患の一つで、副腎皮質ホルモンが過剰に分泌してしまう病気です。
一番多い症状は多飲・多尿です。
水をやたらと飲み、薄い尿を多くするようになったときは副腎皮質機能亢進症の疑いがあります。
完治もですが治療を始めるタイミングが難しい病気ですが重篤な状態になる合併症も多くあるため、疑わしい症状がある場合は早めの検査と治療が重要です。
犬に多く見られる病気で、代謝を担う甲状腺ホルモンが欠乏していく病気です。特徴的な症状として胴体部分や尾の部分の脱毛や、食事量が変わっていないにも関わらず体重が増えていくといったものが挙げられます。またクッシング病等の他の病気やステロイド製剤の投薬によって甲状腺ホルモンの分泌量が二次的に低下することがあります。原発性であるかの確認のためしっかりとホルモン値の測定をする必要があります。
糖尿病とはインスリンの分泌もしくは作用が不十分で血液中のブドウ糖が減らないことで高血糖状態が続いてしまう病気です。膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きにより血液中のブドウ糖が骨格筋や脂肪組織等の細胞内に取り込まれエネルギーとして使われます。しかし肥満などによりインスリンの効果が得られ辛くなると血液中のブドウ糖がうまく処理されず、血液中に留まることで高血糖となる病態を糖尿病と言います。
甲状腺機能亢進症は高齢猫に多い内分泌疾患の一つです。
甲状腺の過形成や腫瘍化が原因で、甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンが過剰に分泌してしまう病気です。
お年をとってから発症することが多く見られ、若い頃よりも怒りやすい、水をよく飲む、ご飯を食べるその割には太らないどころか痩せていくといった症状が認められます。
甲状腺機能亢進症も予防法がないため、定期的に体重測定を行うなど、疑わしい症状がある場合は早めの検査と治療が重要です。
このような症状が見られたら、消化器疾患系の病気の可能性があります。
よくある病気として胃腸炎や膵炎、食物不耐性及びアレルギーなどがあります。
感染性の腸炎は、細菌やウイルス、寄生虫などが消化管で異常繁殖して胃や腸の中で毒素を作り出し、下痢や嘔吐を引き起こします。子犬で多く見られ、主な感染経路は経口感染です。
下痢や嘔吐、食欲不振は脱水症状を引き起こすため脱水補正のための点滴治療が必要となります。
感染症が疑わしい場合は「何が感染しているか」を特定し、原因に合った投薬と症状に合わせた処置が必要となります。
膵炎は、膵液に含まれる消化酵素が膵臓自身を消化してしまうことで引き起こされる消化器疾患で、膵臓の炎症にとどまらず、命を落とすこともある病気です。
原因は様々ありますが、特に犬では人の食べ物をあげてしまうなど、脂っこいものが原因での発症が一番多い傾向にあります。
嘔吐や、下痢を繰り返すようであればすぐに来院し、原因を発見次第適切な対処が重要です。
食物アレルギーは食物中の特定のタンパク質に免疫が過剰に反応し、皮膚のかゆみや下痢、嘔吐などの症状があらわれます。
食物アレルギーそのものを治すことはできない為、原因アレルゲンを特定し、原因アレルゲンを除いたフードを与えることでコントロールしていきます。
アレルギー系の治療は、長期的な治療が必要です。症状によってはフードと投薬を組み合わせての治療をします。
食物不耐性とは乳糖など特定の食物等の成分を分解する酵素などが欠乏していることで起こると考えられています。
ワンちゃんや、ネコちゃんにも歯周病や歯性感染症があります。
歯石のほとんどが細菌の塊で、一度ついてしまった歯石は歯ブラシでは取れません。
歯周病を放置してしまうと歯性感染症が悪化して細菌が心臓や腎臓、肝臓などに影響してしまい全身性の感染症を引き起こしてしまうことがあります。
特に小型犬では僧帽弁閉鎖不全症との関連性があるとも言われています。ヒトの方では痴呆症等の関連性も囁かれており、健康寿命を下げている可能性があるとも考えられます。
最近では1年に1回のスケーリング処置をすることが健康寿命を延ばすことに繋がるというような報告もあるため早期に予防治療することは、歯が抜けたり顎や鼻先が折れたりすることを防ぐだけでなく心臓病など他の疾患の予防につながる可能性もあると考えています。